【続】恋愛のやり直し方
軽い自己嫌悪に陥りながら、そんな私を黙って見つめる友田の顔を見上げると、チュッと啄むようなキスが落とされる。



「だから、煽るなって言ってるんだけど?

それとも、いろんなもんすっ飛ばして繋がりたいってこと?だったらその願い叶えてあげるよ」




潤んだ声を耳元にあてられて、ズクンと
疼いた。




「だ、ダメダメ。ちゃんと聞いてから」



すぐ側の友田の身体を引き剥がした。


ブンブンと顔を振る私




プッと吹き出した友田は意味ありげに「聞いて『から』……ね」と色気ダダ漏れな笑顔で楽しそうだ。




そのくせ、スッと真顔になる。




その変化に、遂に始まるんだと、コクンと息を飲む私。


罪名を告げられる前の罪人のような心境だ。






「まずはさ、俺って人間を知ってもらおうかな」


「う……うん」



「ふっ。そんなに緊張しなくていいよ。綾の悪いようにはなってないハズだから」



顔が強ばっていたのは自分でも分かった。


だけど、やっぱり緊張してしまう。



それでも優しく頭を撫でた友田の手に少しずつ解れていく身体。




それを確認してから、友田はゆっくりと話始めた。
< 299 / 486 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop