【続】恋愛のやり直し方
誤解がこんなに重なることってあるのだろうか……



今までの悩み苦しんだ時間はなんだったんだろう。




『空回り』




さっき友田の言った言葉が頭の中に甦る。



もしかして、ホントに私の早とちりの空回りだったってこと?



一気に力が抜ける。






ガクンと項垂れる私の頭をポンポンと撫でる友田




なんか悔しい。




あれ?
でも、えりさんと結婚っていうのは?あれは私の勘違いじゃない


彼女は確かにそう言った。





「えりさんと結婚っていうのは?あれは私の勘違いじゃない。彼女、はっきりそう言ったもの」



問い詰める私に、うんざりしたような顔を向ける友田。




「あのね。さっきからなに聞いてたの?おれにとって緑風館はもう関係のないものなの。

なんで今さらえりと結婚して緑風館を継ぐって話になるわけ?」



「だって──」



「だから、俺に聞けって。お前に隠し事をするつもりはないよ。聞かれたら何でも答えるよ」





ムニュッと頬を強めに捻り上げられる。
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