【続】恋愛のやり直し方
「ついでに白状させてもらうと、綾さんが結婚に踏み込めないっていうのは、俺にも入る余地があるってことなんですよ?」





「……………」




寝耳に水とはこういうことを指すんだろう。


私が、友田との結婚に踏み込めないのは、友田への気持ちが問題なんじゃない。





友田を好きな気持ちに隙間なんてない。


でも、私の中の気持ちは私にしか分からないこと。

今竜くんが言ったように、もしかしたら友田も私の気持ちに隙間があると思っているのかもしれない。



それを不安に思わせてるのだとしたら………




私だけが友田の庇護のもとで、安穏とした生活を送っていたってこと?



「綾さん、またセンセのこと考えてるでしょ?」



いつの間にか伸ばされた竜くんのては、私の頬ムニュっとつねる。



「いひゃい」



「告白する男の前で別の男のこ とを考えた罰です」




軽く睨む竜くんに大人なしく「ごめん」と頭を下げると、フワッと優しい微笑みをくれた竜くん
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