【続】恋愛のやり直し方
だって相手は友田だ。


もうそれは特殊能力なんじゃないかって思う程の観察眼を持っている。
彼にかかっては、私なんて隠し事は不可能だと思う。



だから、今私が飲み込んだ言葉だってサクッとお見通し。


「何でかって?だって綾、急いで帰ってきたでしょ?それにお茶飲みながら盛大なにため息吐いてたし?」




「……ずっと見てたの!?」



帰ってきてからの行動すべて見られてたなんて、恥ずかしすぎる。



「まぁね。声かけようと思ったんだけど、凄い七変化する綾を見てたら、かわいくてもっと見たくなっちゃってさ。

声かけらんなかったの」




こんな時の友田はズい。
だって、『かわいかったから』なんて言われたら、たとえ言い訳だって分かってても嬉しくなってしまう。


そんな私を優しい眼差しで包み込みながら



「で?話って何?」



なんて聞く。
だけど、すでにこんなにドキドキさせられて、ガッチリと向かい合ってて、改まって「何?」なんて聞かれると………



「結婚して」なんて言えないよぉ 。
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