【続】恋愛のやり直し方
確かに紺野さんは医者だけど、医者だって人間で、感情を抑える保証にはならないと思う。



友田の大丈夫という根拠がそこだとしたら、見当違いだと思う。




「納得できないって顔してるね」


「まぁね」



クスクスと笑いながら、私の背を押し、前に進むように促す友田。



「もしも紺野さんが怒るのだとしたら、何に対して怒ると思うの?」



「そりゃあ、突然私みたいな大きな子どもがいるなんて言われたら戸惑うし、今さらって思うんじゃないの?」


「そうかもね。だけどあの人、綾の事を抱き締めたんだよ?

もし怒るならその行動は矛盾しない?」


「……」



確かに友田の言う通り、紺野さんは私をとても優しく温めるように抱き締めてくれた。



私の存在を噛み締めるように……





「大丈夫だよ。綾の心配するようにはならない。それよりも、逆の展開を期待するな俺は」



「逆の?」
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