【続】恋愛のやり直し方
首をかしげる私に、友田は、「これは俺の想像と願望だから結果が出るまで内緒」と微笑んでから、頭にポンポンと手をのせる。



ますます気になるんだけど……




ブスッと剥れる私に、もう一度眩しいくらいの微笑みを向ける。




悔しいけど、ドキドキする。



「さ、行こう」と再び私の背に手をあてて、前へと促す。



仕方なくそれに従い病院を後にした。



.・゜・*°・.゜¨∵


出口の自動ドアがあくと、外はすっかり暗くなっていた。



少しひんやりする風が、閉ざされた空間にいたのを一気に解放してくれているかのようで心地よかった。



「寒い?」



手を繋いだまま先を歩く友田が振り返る。



「ううん。大丈夫気持ち良いくらい」



「そっか」と短く返事をした彼は、繋いだ手に少し力を込めて再び車の方へと歩き出した。



早くもなく、ゆっくりでもなく、私の歩調にちょうどよい速度で……



こういったさりげない心遣いができる友田。



私はこれまでどれだけ彼の心遣いを受け取ってきたのだろう。



そして、これからも……
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