【続】恋愛のやり直し方
なんのスイッチを押したのだろう。


友田の声が耳に入ってきた瞬間、私の目からは大粒の涙が溢れ始める。




気持ちよりも先に体が反応する。


まるで反射行動のように次から次へと溢れ出す涙。





「ま、待って……あれ?どうしちゃった…」



心が体についていけていない私は、自分の事なのに訳が分からず軽い混乱。




「何も考えなくていいの。とにかく泣いちゃいなよ」




そんな私の背中をまたもトントンと規則的に撫でる友田。



「だって……」



「いいの。ここには俺しかいないんだから。繕わなくていい」



「……もう…ずるい」




外界とは閉鎖された空間。



しかも駐車したスペースは、ここだけ誰の目にもつかないような位置。



確かにここなら大声で泣いても誰の目にも晒されない。




この世界に私と友田しかいないような錯覚すらする。





「綾、何も考えない。体に素直に従って」
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