【続】恋愛のやり直し方
「慣れません。それに、今日の主役は真理子でしょ。私の事はいいから」
「じゃあ、綾も花嫁やって。そしたら心置きなく言えるでしょ」
「……それは」
そのとき、カーンカーンと頭上で高らかに鐘が鳴る。
今日は、真理子と竜くんの結婚式なのだ。
切迫流産と切迫早産で、入退院を繰り返し、結局、予定日より1月半早い出産となってしまった。
まだ未熟なまま生まれでた赤ちゃんは、即NICUに入院し、産後ただでさえ不安定な心に拍車をかけ、一人にしておけない程だった。
そんな真理子をしっかり支えたのは、竜くん。
入院を期に、真理子の妊娠は知れわたってしまい、未婚の真理子の妊娠は良くも悪くもみんなの噂となり、一時は父親探しに大騒ぎになった。
その噂も、さすが策士の竜くんがあっという間に沈静化をはかり、真理子が好奇の目に晒されることはなかった。
その間も、何度断られても竜くんの結婚に対する熱は冷めることなく、気がつけば真理子にとって竜くんは唯一弱音を吐ける場所になっていたらしい。
二人が揃って結婚の挨拶に来てくれたのは、赤ちゃんが無事退院できたその日だった。
「じゃあ、綾も花嫁やって。そしたら心置きなく言えるでしょ」
「……それは」
そのとき、カーンカーンと頭上で高らかに鐘が鳴る。
今日は、真理子と竜くんの結婚式なのだ。
切迫流産と切迫早産で、入退院を繰り返し、結局、予定日より1月半早い出産となってしまった。
まだ未熟なまま生まれでた赤ちゃんは、即NICUに入院し、産後ただでさえ不安定な心に拍車をかけ、一人にしておけない程だった。
そんな真理子をしっかり支えたのは、竜くん。
入院を期に、真理子の妊娠は知れわたってしまい、未婚の真理子の妊娠は良くも悪くもみんなの噂となり、一時は父親探しに大騒ぎになった。
その噂も、さすが策士の竜くんがあっという間に沈静化をはかり、真理子が好奇の目に晒されることはなかった。
その間も、何度断られても竜くんの結婚に対する熱は冷めることなく、気がつけば真理子にとって竜くんは唯一弱音を吐ける場所になっていたらしい。
二人が揃って結婚の挨拶に来てくれたのは、赤ちゃんが無事退院できたその日だった。