【続】恋愛のやり直し方
竜くんは、その事実を一生全力で秘密にすると言っていた。




友田にも話していない。



だから、今の発言はかなり驚いている。




今の今まで、友田が勘づいていることなんて、1ミリも思わなかった。




「知らないふり、上手だね」



「まぁね。アイツのプライド守ってやりたいし」





竜くんを見つめる視線はそのままに、ポツリと呟いた言葉に、ジワリと、目頭が熱くなる。





「優しいね。竜くんのお父さんみたい」



「コラ、そこはお兄ちゃんだろ」



「ぷっ…そこ突っ込むんだ」



「重要でしょ」



アハハと笑う私に、「だから、俺はこの先も何も知らない」と小さく呟いた友田に、無言で頷く。



「うん」


そんな、友田の横顔を見ながら、いつか、知らないふりもいらなくなるほど、3人が本当の家族になってくれればいいな。と思う。




そして、私たちの目の前に3人がやってきた。
< 446 / 486 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop