【続】恋愛のやり直し方
「真理子、おめでとう」



手の中の花びらに、お祝いの気持ちを全て込め、真理子の頭上へと高々に放る。




「ありがとう。綾が背中を押してくれたお陰だよ。感謝してる」


「私は何もしてないよ。頑張ったのは、新米パパさんでしょ?」



「アハハ……そうかも」




柔らかに微笑む真理子は、そっと手にしたブーケを、私へと差し出す。



「次は綾でしょ?受け取って」


「……ありがとう」





真理子から受け取ったブーケは、見た目よりもズシンと重く感じる。





「綾の花嫁姿、楽しみにしてる」



「俺も綾さんの花嫁姿楽しみにしてますから」



反対側の列席者へ挨拶をしていた竜くんが突然くわわってきた。




「え……う、うん。り、竜くんおめでとう」





突然の事に戸惑いながらもなんとかお祝いの言葉を言うと、二人は同時に「ありがとう。また後で」と言って去っていった。
< 447 / 486 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop