【続】恋愛のやり直し方
「まだ、言ってないことあるだろ?」



まっすぐい抜くような視線に、思わず目を逸らす。



だって、さっき思った母子家庭の子ってところは、話さなかった。


なぜ話さなかったのか……




それを話すとなぜ両親が離婚しなくてはいけなかったのかということを話さなくてはいけなくなるから。






父親に虐待されてた事実……






私のなかには全く記憶にはない。

だだ、未だに大きな声で怒鳴り合う場面に触れると、自信の身を守るように意識を飛ばすことから、虐待が嘘ではないと証明している。





欠点だらけの私。




生い立ちくらいは普通でありたかった……




だから、話さなかった。



実には結婚前に話したけれど、フンっと鼻で笑われ、誰にも言うなと忌まわしいものを見たかのように言われた。



もちろん、友田がそんな反応をするわけないって分かってるけど……
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