【続】恋愛のやり直し方
言い終わってから、やっぱりやめときゃ良かったなんて、後の祭り。




友田の気持ちを疑ってる訳じゃないし、いちいち確認するような煩わしい女だと思われるのも嫌だ。





「ごめん。なに言ってるんだろ?やっぱりいいよ。ごめん。忘れてアハハ…」





聞いてしまったこと事態を削除する事なんてできないけど、これで、一時の気の迷いだと思ってくれるだろうか。




恥ずかしくて友田の顔なんて見れない。



乾いた私の笑い声だけが情けなく廊下に響く。





「綾、教えてあげる。俺も綾の気持ち知りたいし」





「えっ?」と顔をあげた時には、既に友田に手を引かれ進み出していた。





控え室のドアを開け、私を先に中へ入れた友田。




パタンとドアが閉まると同時に、後ろからギュッと抱き締められる。





「綾、めちゃくちゃ綺麗だよ」



耳元で囁かれ、一気に身体中に熱が走る。




「ありがとう」



「座ろうか」
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