【続】恋愛のやり直し方
まったくこの人は、どこまで私をお見通しなんだろう



ついさっき自分で気づいた事実を、こうもサラッと言い当ててしまう。



勝てるわけがない。



「コラコラ、せっかく泣き止んだのに、また泣かない」


あきれた口調とは正反対の優しい眼差し。


髪を撫でてくれるその手が優しくて思わず目を瞑る。



私なんかにこんな暖かい場所があっていいのだろうか。

『無償の愛』って言葉があるけど、友田の場合は無償どころか、損してる気がする。




素直になれなくて、ちゃんと愛情表現をしてあげられない欠点だらけの私



そんな私にいいのだろうか



再び頭の中に広がる後ろ向きな考え。




「綾にだって必要なんだよ?ちゃんと吐き出せる場所。それがここであってほしいって 思うよ」


「え?何で………」



私、何か言ったっけ?


「何で分かったかって?

綾の心の中くらい読めないと、お前と付き合っていけない」
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