【続】恋愛のやり直し方
そんな至近距離から覗かれたら、間違いなく見られてしまう。
不自然に首を傾げてなんとかバレないように―――――



「あれ?綾さん首元なんか赤くないですか?」





「………」





『なんか赤くないですか?』なんて、分かってるくせにワザと聞いてくる竜くん。

どうして私の周りにはこうも意地の悪い人間が多いのだろう。






途端に赤くなる自分の頬。


なんでこんな事になってるのよ……と泣きたくなる。





「相変わらずいい歳して子どもですよね?センセは」




首筋に息がかかるほど近くに竜くんの顔がある。
ちょっとでも動くと触れてしまいそうで竜くんの顔を見ることができない。




「り、竜くん…ち、ちょっと、近い……」




「こんなに独占欲の強い人に縛られて、綾さん窮屈じゃないですか?」




やけに冷たく感じる竜くんの声に、ゾクリと寒気が襲ってくる。
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