縛鎖−bakusa−
後悔していた…
たった一人の願いも叶えてはいけなかったのだと悔やまれた…
恨んでいた…
私が願いを叶えてあげた、亮介君を含め全ての霊達が憎らしい…
でも…そんな私にも…
ここから抜け出せる小さな希望が一つだけ残されていた…
誰も私に気付かない訳じゃない…
私の姿が見えて、声が聞こえている人間が一人だけいる…
それは……
『………アナタ………』
この物語を読んでいるアナタにお願いがあります…
このトンネルに来て下さい…
私を救いに来て下さい…
『 ワタシノ クサリ…
アナタニ…アゲタイ…』
【完】