Midnight Day


「あああ!
何で取れないの!!」


「岩本…自分で来たいって言ったのに…下手だな…」


「下手って言わないで!!!」


昔から、こういうことするのは大好きなのに、すごく下手だ。
それは自覚している。
でも、楽しいからやってしまうのだ。


「ムキになってるし……ほら、岩本。」


ムキになってしまった私に、佑斗が取ったヨーヨーを差し出してくれた。


「くれるの?」


「ああ。」


「ありがとう。」


私は佑斗からヨーヨーを受け取るとにこっと微笑んだ。


やっぱり佑斗って優しい。
…月夜とは違う、純粋な優しさだ。


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