Midnight Day
ドキッとした。
1週間も前の話を、しかもここで話されるとは思ってもみなかったから。
しかもあの時とは違う。
絵里はいないし、逃げ場はない。
「…何ともないよ。」
別になにもない。
月夜とはいつも口喧嘩してるだけ。
キスは私から望んでしてることじゃない。
「そっか。
…悩んでんなら、いつでも俺に言えよ?」
……悩んでる……か。
確かにわがままな月夜に振り回されてる。
ただ、それをイヤと思ってない私がいるのも事実だった。
月夜の笑顔が好きだから。
……ただ、死ぬのが怖い。
一日一日を過ごして、少しずつ死に近づいていくと思うと怖かった。
むしろ今はそっちの悩みの方が、強いのかも知れない。
「ありがとう。
佑斗、優しいね。」
この優しさが、私だけに向けられたものならば、どれだけ嬉しいだろう。
みんなに優しい佑斗を見てると苦しい。