Midnight Day
「…すっご。」
指を鳴らしただけで動き出したのを目の前で見て、私は絶句した。
死神の力は計り知れないくらいすごいんだ。
それを今体感した。
「夜の遊園地。
今日は貸し切りだ!遊ぶぞ!」
「うん!」
月夜は優しくピュアだ。
私はそれを確信している。
だってただ連れて逝くだけの奴にここまでしないだろうと思うから。
「月夜!」
「なんだ?」
「何から乗る?」
「そりゃもちろん……」
「「ジェットコースター!!」」
私らはきれいに意見が一致した。
やはり、遊園地に来たらまずはジェットコースターに乗らなければ始まらない。
「行こー!」
「おうよ!」
私たちはジェットコースターに向かって全速力で駆けだした。