あたしの余命あと1ヶ月…
ー魔晶 欄sideー



「んっ‥‥」


重いまぶたを開けた



周りは白い‥‥
独特の匂い‥‥


「ここは‥‥」



病室か‥‥‥‥




「はぁ‥‥だからいっただろー」


声をした方を見ると樹先生が呆れた顔で
見ていた‥‥



ここで入院するわけには行かない‥‥



「‥‥‥‥もう元気なんで‥‥帰ります」


ーーーバシッ

いきなり手を掴まれた

樹先生が悲しそうな顔で


「欄‥‥お前を失いたくないんだ!
俺はお前のお父さんが死んだとき‥‥

後悔した‥‥

守ることができなかったって‥‥‥‥

だから次はお前のお父さんの分まで

絶対に‥‥絶対に‥‥守るって思った!


そして‥‥

今欄が苦しんでる事‥‥‥‥

本当は全て‥‥‥‥知ってたんだ‥‥‥‥」



樹先生の目から涙が出ていた‥‥‥‥

「ごめん
知らないふりしてごめん‥‥‥‥」




あたしの頬に暖かいものが流れた‥‥

あ‥‥これが涙か‥‥


初めて‥‥あたしのために泣いてくれる人がいた

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