過保護な妖執事と同居しています!
「話はまとまったみたいだな」
「清司、髪切っちゃってよかったの?」
不揃いでバサバサに短くなった髪をガシガシとかき回しながら、清司はのんきに笑う。
「んー。まぁ散髪に行くのが面倒で切りそびれてただけだし。他に水蛇にやれるものなかったしな」
あの大蛇は神様の眷属なので、やはり代償なしでは使役できないらしい。呼び出したからには何か与えなければならないという。
「おふたりにこれを。うちの縁結びのお守りです。末永くお幸せでありますように」
清司の隣にいた少女が、人懐こい笑みを浮かべて私の前にお守り袋を両手で差し出した。
神が抜けたのか、すっかり普通の少女に戻っている。
「ありがとう」
私は礼を言ってそれを受け取った。
「またいつでも、お立ち寄りくださいね」
手を振る少女と清司に別れを告げて、私とザクロは神社を後にした。