過保護な妖執事と同居しています!
昼休みにお弁当を食べ終わると、即行で近所のデパートへ向かうのが最近の日課となっている。会社にいる間しかザクロに内緒で買い物はできない。明日はバレンタインだから、今日こそは買い物をしなくては。
私はデパートに行く前に少し足を伸ばしてケーキ屋さんに向かう。そこであらかじめ決めておいた生チョコトリュフをふたつ買った。ひとつは本郷さんへの感謝チョコ、もうひとつは美佳ちゃんと交換する友チョコだ。
自分用にも欲しいところだが、ザクロへのプレゼントがたぶん重いので荷物の重みを増やしたくない。
ケーキ屋さんを攻略した後は、すぐさまデパートの特設会場へ。義理チョコを予備を含めて五つ買う。そしてザクロへのプレゼントを買うために売場を移動した。
バレンタインのプレゼント包装を頼むと少し意外そうな顔をされてしまった。まぁ、こんなものをプレゼントする人あんまりいないよね。
バレンタイン買い出しミッションをコンプリートした私は急いで会社に戻った。面倒なので普段はあまり使わないロッカーに義理チョコを放り込む。生チョコは名前を書いた袋に入れて冷蔵庫に入れた。
冷蔵庫にはすでに他の女子社員のチョコがたくさん詰め込まれている。明日まで冷蔵庫に他のものは入れられそうにない。私は苦笑して扉を閉じた。