ぜってぇお前は女友達!
 悔しくて、悔しくて、くいしばって、くいしばって、

僕の口の中は、
  血ィの味がする。













ばたばたばた…
家の廊下を走る僕。

 ドスッとランドセルをおろして、じいちゃんを探した。







「じいちゃん! じいちゃん! 僕に空手教えて!! じいちゃん頼む! 僕、絶対続けるから!」

「ええぞ。じいちゃんが相手したる。」





「母ちゃん、母ちゃん! 僕、空手やりたいねん! 強くなりたいねん!!」


「はるき…。あんた、何やっても続かへんでしょ? それなんにやらせる訳いかへん。」



 う"ぅ"…。母ちゃんのアホっ。わからずやッ。






「じいちゃん! じいちゃん! 僕、明日から毎日空手の練習する!」

「そうかあ、はるき。えらい(つらい)かもしれへんけど、平気か?」


「かまへん! 僕えらくても頑張る!」


「じゃあ、明日の朝から始めような。いけるか、はるき。」



  「うんっ!」





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