オルゴール〜涙音は永遠に〜
1章 .サナSIDE

わかっていた


霧島サナ(きりしまさな)。22歳。



私は1週間前、大学を卒業した。


東京で希望していた会社に採用され、今引っ越しの準備をしていた。


すると、押し入れの奥の方から、あるものがでてきた。


『なんだろ……これ』


フタを開けてみると、綺麗な音色が流れた。


『オルゴール………どうしてこんなものがこのなかに……?』



そして流れた一筋の涙。



『……ッ……これ、ユウがくれたオルゴールだ……』


あの時の記憶が徐々によみがえってくる。



< 1 / 32 >

この作品をシェア

pagetop