オルゴール〜涙音は永遠に〜
『先輩』
「……ん?」
なんか頭痛が激しい。
どうしたんだろう?
『……………』
「……サナ?」
『………………………』
「サナー?」
バタン。
「サナ!!」
─────………
『あれー?あたしなんでベッドで寝てるの?』
「お前、急に倒れたんだよ。熱、"39.2"」
『ぇえ!?』
「お前、無理して今日来ただろ?」
『……えっ?』
図星だった。
私は今日、先輩とデートするのが楽しみで、少し熱があったけど、無理して来た。
「無理してこなくてもよかったのに………」
『だって……楽しみだったん………』
コツン。
『痛ッ………』
「俺も。………でも俺はお前の体調の方が心配だ……今度からは無理すんな。」
『………ッ………うん…ッ…。』
「あぁ………あと、クローゼットからパジャマ勝手に出しちゃったから。」
『ありがとうございます……………って……どういうこと?』
「だから、お前、熱あったからパジャマのがいいと思って、パジャマ着せたんだよ」
『…ってことは……裸見たの!?』
「いいだろ別に。彼氏なんだから」
『ぇーえ!?……痛ッ!』
頭に激痛が走った。
「ははっ……大人しく寝てろ。それと………」
彼は耳元でなにかを言った。私はその言葉に顔があつくなった。