オルゴール〜涙音は永遠に〜
彼の家
『これが……………あんたんち……?』
「あぁ。」
やっとわかった。こいつがどんなやつだか。
『あんた、相当金持ちでしょ………?』
「いや?普通だろ。じゃあはいってはいって」
『普通じゃないから、ってちょっと待って!!』
私はこの無駄に大きい家を眺めながら走っていった。すると、あいつの背中に追突した。
『痛っ…!……いきなりとまんないでよ!!』
「サナ。俺、お前の先輩だよな」
『だから?』
「言葉づかい悪い。敬語ちゃんと使え。あと、俺のことはあんたじゃなくて、ユウ先輩と呼べ。」
『いきなり、説教ですか……………』
「わかったか」
『はいはい、すいませんでした、ユウ先輩』
「それでいい」
彼は無邪気に笑いながら頭を撫でてきた。
なぜか私はその行動に胸騒ぎがした。
この胸騒ぎは、なに………?