少女狂妄
樹が日向さんを殺そうとしている。
私の大好きだった日向さんを、私が殺そうとしている。
日向さんが私を殺すか、私が日向さんを殺すか。
もうそんな終わり方しか用意されていないの?
誰が私と日向さんをこんな風にした?
お母さんが、私と日向さんをこんな風にした。
誰がお母さんをそんな風にした?
おじさんが、お母さんがあんな風にした。
そのおじさんは?
誰が、おじさんをあんな風にした?
虹彩異色症のおじさんを……
その前は?
更にその前は?
どこまでさかのぼれば、罪の螺旋は消えていくんだろう。
「やめてええええっ!」
そして今、私と日向さんも罪を重ねる。
樹がナイフを振り下ろし、日向さんは抵抗もせずにただそれを見ていた。
私の叫びは、いったい誰に届くというんだろう。
私は顔を覆い、目を閉ざした。
私の大好きだった日向さんを、私が殺そうとしている。
日向さんが私を殺すか、私が日向さんを殺すか。
もうそんな終わり方しか用意されていないの?
誰が私と日向さんをこんな風にした?
お母さんが、私と日向さんをこんな風にした。
誰がお母さんをそんな風にした?
おじさんが、お母さんがあんな風にした。
そのおじさんは?
誰が、おじさんをあんな風にした?
虹彩異色症のおじさんを……
その前は?
更にその前は?
どこまでさかのぼれば、罪の螺旋は消えていくんだろう。
「やめてええええっ!」
そして今、私と日向さんも罪を重ねる。
樹がナイフを振り下ろし、日向さんは抵抗もせずにただそれを見ていた。
私の叫びは、いったい誰に届くというんだろう。
私は顔を覆い、目を閉ざした。