少女狂妄
青年
「樹――どういうことなんだ?」
ギィギィと、ブランコの鎖が耳障りな音を立てる。
児童公園のブランコに腰掛けるのは、ピーコートの青年。
「さあ? 僕が聞きたいぐらいだよ。日向」
青年を日向と呼んだのは、樹と呼ばれた人影。
青年と同じくブランコに腰掛けていたが、こちらはただ座るのではなく少し揺らして遊んでいる。
そのたびに、ギィギィと鎖が擦れて音を立てていた。
「蛍ちゃんは、そういう子じゃなかったはずだ。それが、何故、急に」
困惑ぎみの青年は、人影の方を見ようとはしない。
「別に、悪いことじゃないだろう。蛍が自覚しなきゃ治療も出来ないんだから」
ブランコを揺らす人影は、ニヤニヤと笑う。
「未だに、僕のことをただの幻覚だと思っているしね」
ギィギィと、ブランコの鎖が耳障りな音を立てる。
児童公園のブランコに腰掛けるのは、ピーコートの青年。
「さあ? 僕が聞きたいぐらいだよ。日向」
青年を日向と呼んだのは、樹と呼ばれた人影。
青年と同じくブランコに腰掛けていたが、こちらはただ座るのではなく少し揺らして遊んでいる。
そのたびに、ギィギィと鎖が擦れて音を立てていた。
「蛍ちゃんは、そういう子じゃなかったはずだ。それが、何故、急に」
困惑ぎみの青年は、人影の方を見ようとはしない。
「別に、悪いことじゃないだろう。蛍が自覚しなきゃ治療も出来ないんだから」
ブランコを揺らす人影は、ニヤニヤと笑う。
「未だに、僕のことをただの幻覚だと思っているしね」