可愛くないって言わないで!!
急転
◆
「あ。ちょっと待ってよ真子。途中まで一緒にいこ」
「え~」
朝、家を出るタイミングが一緒になったからそう声をかけたのに。
相変わらずあたしの妹は可愛くない。
姉はこーんなに可愛いのに。
今日もデニムパンツにシャツっていう男の子みたいな地味なカッコしてるし。
「そういえばさ、例のかっこいい子どう?」
そう聞いた途端、真子の仏頂面がさっと赤くなる。
お。これはなにかあった?
「ど、どうって……」
「仲良くなった? しゃべったりするの?」
「そんなの、お姉ちゃんには関係ないじゃんっ」
「関係ないけど気になるじゃーん」
「お姉ちゃんこそ! 気になる人いるって言ってたよね!」
「あたし? あたしは……」
昨日、夕焼け色に染まる海を眺めながら過ごした時間。
リストバンドを受け取ってくれたコウ。
「あ。ちょっと待ってよ真子。途中まで一緒にいこ」
「え~」
朝、家を出るタイミングが一緒になったからそう声をかけたのに。
相変わらずあたしの妹は可愛くない。
姉はこーんなに可愛いのに。
今日もデニムパンツにシャツっていう男の子みたいな地味なカッコしてるし。
「そういえばさ、例のかっこいい子どう?」
そう聞いた途端、真子の仏頂面がさっと赤くなる。
お。これはなにかあった?
「ど、どうって……」
「仲良くなった? しゃべったりするの?」
「そんなの、お姉ちゃんには関係ないじゃんっ」
「関係ないけど気になるじゃーん」
「お姉ちゃんこそ! 気になる人いるって言ってたよね!」
「あたし? あたしは……」
昨日、夕焼け色に染まる海を眺めながら過ごした時間。
リストバンドを受け取ってくれたコウ。