可愛くないって言わないで!!


「うん。真子と来てもいいよ」


「あら、いいの? 楽しみね。たしか月1回ある土曜授業の日だから、小学校が終わってから真子と行こうかしら」



お母さんはうれしそうに笑ったけど、


あたしはこっそりまずかったかなーなんて思った。



真子には「宇野くんと来れば?」って言ってあげた方がよかったかも。



まあ、あの真子が男の子を誘えるかはわかんないけど。








学校に行くと、コウと小津くんがしゃべっていた。


元の関係に戻れたんだ。



でも……。



「なんで小津くんの顔、腫れてんの?」


「おーす、真衣」


「おはよう真衣。俺の顔が腫れてるのはコイツに殴られたからだよ」


「男前度上がっただろ。俺に感謝しろよ」


「阿呆か」



えー。


殴って仲直りしたの?


いまどきなにその熱血友情ごっこ。引くわー。



「真衣。なんだその顔」


「別に。コウってすぐ手が出るよね」



あたしのことも前叩いたし。
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