可愛くないって言わないで!!

小さい子連れのお母さんとか、高校生っぽい人とか、おじさんとか。


色んな人がスタンプを求めてきて、楽しんでくれてるんだと思うとうれしかった。


あたしもちゃんと、クラスの企画に参加してるんだって気持ちになって。



さすが、コウの考えた企画だ。





「あ。ごめん、真衣。もう時間だ」


「え、もう? うわほんとだ」



休憩所でかき氷を食べていたら、あと5分で沙弥の交代の時間になっていた。


あっと言う間だ。




「ゆっくりできなくてごめんね?」


「いいのいいの。あたしもやることあるし」


「そう……? じゃあわたし教室に行くね。真衣もあとでお客さんとして来て」


「うん。がんばってねー」




沙弥を見送って、残ってたかき氷を口にかきこんだ。


頭がキーンとしたけど、我慢して立ち上がる。



それからひとりで、校内を早足で回った。
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