可愛くないって言わないで!!
夏色
◆
「お、お姉ちゃん。変だよこれ……」
朝。あたしの部屋。
妹の真子の、途方に暮れたような声。
それを無視して、あたしは真子の綺麗な黒髪にピンをつける。
よし、完璧。
「可愛いじゃん!」
「へ、変だって絶対! こんなかっこで行ったら、皆に笑われる……っ」
「はああ? 笑われるわけないじゃん! あたしのコーディネートが笑われるなんてありえない!」
「ふ、服の問題じゃないの! 着てるあたしの問題!」
姿見の前で、真子が泣きそうな顔をする。
その顔にはほんのりピンクのチークを乗せて、ピンクのリップを塗って、まつ毛はホットビューラーできっちり上げた。
真子はまつ毛がかなり長い。
全部下を向いてたから、目が小さく見えて地味顔になってたけど。
しっかりまつ毛をあげたらあたしに良くにたぱっちりした二重の瞳が現れた。
「お、お姉ちゃん。変だよこれ……」
朝。あたしの部屋。
妹の真子の、途方に暮れたような声。
それを無視して、あたしは真子の綺麗な黒髪にピンをつける。
よし、完璧。
「可愛いじゃん!」
「へ、変だって絶対! こんなかっこで行ったら、皆に笑われる……っ」
「はああ? 笑われるわけないじゃん! あたしのコーディネートが笑われるなんてありえない!」
「ふ、服の問題じゃないの! 着てるあたしの問題!」
姿見の前で、真子が泣きそうな顔をする。
その顔にはほんのりピンクのチークを乗せて、ピンクのリップを塗って、まつ毛はホットビューラーできっちり上げた。
真子はまつ毛がかなり長い。
全部下を向いてたから、目が小さく見えて地味顔になってたけど。
しっかりまつ毛をあげたらあたしに良くにたぱっちりした二重の瞳が現れた。