可愛くないって言わないで!!
「俺さ、お前のこと見直したわ」
パピコをかじりつつ、海を眺めつつ、
島田光太郎が呟いた。
薄茶の髪が海風に揺れてきらきら。
「勝手なこと言わないでよ。勝手に見損なって、勝手に見直して? あんた何様?」
「……可愛くねぇ性格はそのまんまか」
「どーせあたしは性格ブスですし?」
島田光太郎が、ちょっと困ったような顔でこっちを見る。
そんな顔されてもねー。
「あの時は、カッとなってそう言ったけど。藤村は性格ブスじゃねぇよ。お前はたぶん……イイ奴だ」
「へー。そう」
「んで、すげー奴かも。……沙弥のあんな笑顔、久しぶりに見たし」
まーた沙弥か。
幼なじみって、こんなに依存するもの?
別にいいけど。
あたしには関係ないし。