〜時空移動した忍達!?〜
その質問に、此処に居た小太郎、才蔵以外の
四人全員凍り付く。
三人は気付かず、雅はうまく隠して
いたはずだった。
才蔵もポツリと呟く。
才「……………俺もその質問だ。
小太郎が苦無を投げても
反応しなかったしな………。」
無表情でご丁寧にww
『っ……………流石、遥昔の優秀な忍ですね。
隠し切れませんでしたか。
………自己紹介でついでに
お話し致しましょう。』
そう言うと五人も納得した顔をしました。
『───名は、八雲 雅。歳は十六です。
私は、現代に残った唯一の忍一族、
八雲一族20代目当主なのです。
部下は僅か十名ですがどれも優秀な忍です。
此方の世界では殺しや盗みは、先程言った
警察に逮捕されますが。
私の一族は認められています。
この世界の治安に背く輩を抹殺するためです。
──だから、血の匂いがするのでしょうね。』
五「八雲?聞いたことねぇなぁ……。」
『当たり前です。貴方達の生きた世では
下級の一族でしたから。』
佐「てか、唯一ってことは…………」
『私の一族以外、忍は存在しません。』
半「……そうですか。我等の様な者は
此方では雅さん以外いないのですね……。」
『…………探せば………もしかしたら
一族位いるかもしれませんね。』
小「だが、お前のような正当な一族
でもないだろう?」
『………だと思います。』
才「………………あっそ………。」
『………はい。それより、貴方達は?』
五「おー、俺様は石川五右衛門だっ!
雅、よろしくな♪」
石川五右衛門ですか………。
予想に反してチャラいですね。
佐「えーと、俺は猿飛佐助。
十五だから雅の一個下だねw」
猿飛佐助。
私よりも一つ年下のやんちゃ
そうな感じですね。
半「申し遅れました、服部半蔵といいます。
真田十勇士の中で一番上の
役職を努めています。
雅さん、よろしくお願いしますね。」
服部半蔵。真田十勇士のリーダーを努める
だけあってしっかりしてるのね……。
小「…………。風魔小太郎。女嫌いだから
近付かないで。」
風魔小太郎。
信頼した者しか従わなそうですね。
それに女嫌いときました。
これは面白そうです………。
才「…………………………霧隠才蔵。」
霧隠才蔵。
無口&無表情を決め込んでますが、
どうやら裏がありそうです。
これも面白そうですね………。
『………取り敢えず時代は違えど、
同業者なんですし、元の時代へ
帰れるまで、我が一族が貴方達の身柄、
お守り致しましょう。
なんたって、真田十勇士です。
この時代で命を落とすことなどなれば、
歴史がぐちゃぐちゃになってしまいます。
なので、ここは一つ、私の言う通りに
暮らして頂けないでしょうか。』
半「…………相分かった。
私は貴女の意見に賛成させて頂く。」
五「……俺もだ。さすがにこの時代の事、
何も知らねぇしな。」
佐「俺も俺もっ!!
雅と居たいしっ♪♪♪」
三人はそれで承諾、と。
ですが、やはり後の二人が…………。
小「…………女の世話になるくらいなら
自分の力で生きて行く。」
才「…………………俺もだ。」
そう言うと、二人は開けられていた
窓からあっと言う間に姿を消した。
『嗚呼。忠告したのですが…………。
この世界を舐めてもらっては困りますね。
貴方達三人は良い判断をしました。
この世界には、忍の持つ苦無や手裏剣よりも
遥かに速さがあり殺傷性も高い悪性の武器を
持つ者がいます。
それを聞かずして………。
折角の好意、無駄にしてしまいましたね。
愚か者です。
……………後に悔やんでも私は
知りませんよ………?』
半「雅さん?!
それは本当なのですか!?」
『残念ですが。それは拳銃という物です。
簡単に説明すると、鉄の玉が秒速で
撃ち込まれます。』
半「そんな………っ!?
早く、二人を追いかけなければ………っ!!!」