ただ愛されたいだけ
「ん…泰君

おはよぉーーー』


ドキッ


星愛が普段出さない様な甘えた様な声で

ニコニコ笑いながら言った



星愛の笑顔を見ると


渡したくない


そう思った



それと同時に体が勝手に動いた




「ん…ひ…ろ……ん…ふぁ」


俺はキスをしていた


星愛はまだ酔いが冷めてないのか



それに応える様に舌を絡めてきた



何度も角度を変えて


俺はキスに夢中になっていた



「ひ…ろく…苦しい…」


その声ではっと我にかえり



唇を離した



なにしてんだ俺は…



とっさに出た言葉が


『兄妹の愛情表現だ』



星愛は


キョトンとした顔をして



またニコニコ笑い出した


こいつが酔っ払ってて良かった…


どうか覚えていないでくれ…






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