ただ愛されたいだけ


悲しかった…悔しかった


いつも泣く時は一人で


ただ愛してほしかっただけなのに…



『笑えるよね…

まだ引きずってんの馬鹿みたい…

私愛せないの人を…

愛すのが怖いの…

好きになり方が分からないの

今まで適当に付き合って別れて


冷めてるって言われてきた

怖いの…本当は愛すのが…

苦しいんだよ…本当は…

愛されたいの…愛されたいの…

ただ愛されたいの…

でもそれすら怖いのもう…』


言い終わったと同時に涙がでてきた


ぎゅ

泰君が抱きしめてきた

「辛かったな?

もう我慢すんなよ…

泣きたいだけ泣けよ

でも一人で泣いたりすんな

俺がいる…俺の前で泣け

言ったろ?

俺は何があってもお前の味方だ

だから無理して笑うな…

泣きたい時は泣けよばーか」


『うゎぁぁぁーぐず…ひっく』

私は声をあげて泣いた

こんなに人の前で声をあげて泣いたのは

初めてだった



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