3つのR
「どーうしてなのよ!うちの妹にアプローチなんてしてくれるのは、孝太君くらいの明るい俺様男しか無理って思ってたのよ!だけど右田君は別に俺様ってタイプじゃないし、驚きじゃないの~!!あの子が勇気を出したご褒美に、私はプレゼントを押し付けたいのよ!」
うへへへへへへ~。姉はケラケラと笑っている。顔中真っ赤になっていて、服は着崩れているし、悲惨な状況だった。
・・・・ああ、人様には見せられない醜態だわ。
笑い出したら止まらない姉は、酒を飲むのは久しぶりなはずだ。だから私はため息をついて諦めて、彼女の手からコップを奪うと台所へ行った。
どうしてあんなに喜ぶのか、謎。
だけど今の私には人のことなど気にしている余裕は実際ないのだった。あまりにも早い展開に、照れまくっていたからだった。
・・・告白なんて、されちゃって。
まさかまさかまさかまさか(以下無限大)。
それもそれも、あんなに格好いい人が!!
どうして私に!!!
年上で、バツ1の、消極的な・・・・・
「あ、やめとこ」
寸前で私は首を振る。本当のところ、ものすごーく不思議なことで首を捻りたいのは山々だが、なんにせよ龍さんは私を気に入ってくれたのだ。人に好かれるのはやはり嬉しいし、そんな気持ちは久しぶりだった。