3つのR
「ばっ・・・!!」
私が叫ぶと同時に、彼はカラカラと笑って立ち上がる。そして二人分のコーヒーカップを持って、先にペンションの中へと入っていってしまった。
「・・・・!」
後に残された私は口をパクパクとするだけで、勝手に一人で真っ赤になっていた。
・・・うわああああああああ~・・・!!ど、ど、どうしたらいいのっ!?いいいいい一体私はどうしたら!?
裸でって裸でってそんなカバなー!あ、じゃなくて、バカなー!!!無理無理無理、風邪引いちゃうし、あ、じゃなくて・・・いやいやいやいや。
脳内大運動会をしていた。
一人で疲れて私はぐったりと風の中で目を閉じる。
・・・・ああ、もしかして今晩が、私の人生で一番の盛り上がりなのでは。そんなバカみたいなことを思ったんだった。
・・・で、どうしたかと言うと。
部屋に一人で戻った私はベッドに横になっていた。・・・ただし、服を着たままで。
だってだってないでしょ!そんなの恥かしすぎるでしょ!いっそのこと龍さんがお風呂から上がる前に寝れたりしないだろうかって思ったほどだった。
でも所謂緊張状態の私に、気を失うならともかく安らかに眠るなんて芸当が出来るはずもない。
「・・・ううう、どうしてこんな状態に」
私は若干涙ぐみながら枕にぐりぐりと顔を押し付ける。