3つのR
ああ~・・・神様仏様・・・あ、山神様!私はどうしたらいいのでしょうかあああああ~・・・。
恋愛感情に疎い私にしてみれば、今の状態は処女と同じだ。あまりにも乏しい今までの経験を思い返してみても何の足しにもなりはしない。
髪がぐちゃぐちゃになるほど枕に顔を押し付けてみても、結局名案は浮かばなかった。
男性にしては結構時間がかかるんだな、と思う頃、つまり、一人で苦悩する私が苦悩するってことに疲れ果てたくらいの時、龍さんが戻ってきた。
私は布団の中でその音を聞いていた。
彼が部屋に入り、ドアを閉める。部屋の電気を消して、ベッドに近づいてくる。そして掛け布団をめくって―――――――・・・
「ありゃ」
笑いを我慢しているような声がした。
私はゆっくりと顔を上げて彼を見上げる。お風呂上りでまだ湿った髪にタオルをのせたまま、龍さんはやたらと色気のある笑顔で私を見下ろしていた。
「・・・・服、着てるじゃん」
「それが何か」
私はムスッとして答える。もう疲れていたのだ。待つことにも、ジタバタすることにも。
私の返答に彼は苦笑した。そして、いきなりガバッと着ていたTシャツを脱ぐ。
――――――うきゃあ。
彼の引き締まった裸体に目が釘付けになってしまった私が、ドギマギしながら凝固する。彼は舌なめずりしそうな迫力で布団の中で固まる私に聞いた。