3つのR


 だけど顔を上げた姉はスッキリとした顔をしていて、ニコニコと笑った。

「いいの。大丈夫。終わりが見えたところでようやく一息いれれると思って、お茶しようと出てきたところだったから。まさかこーんなイケメンを連れて帰ってくるとはねえ」

 私の隣に座った龍さんがにっこ~りと笑顔を作る。

「お邪魔してます、右田です」

 うーん、と言いながら姉は彼をじいっと見る。龍さんはちっとも気にならないらしくて、笑顔のままでそこにいた。

「あら~・・・本当に格好いいわ。ちょっとやんちゃな感じが更に素敵」

「ええ、よく言われます」

「あははは!正直だわ!ええと、コーヒーでいいですか?二人ともほぼ引きこもりなものでお相手が下手ですみません」

「コーヒー頂きます。お二人とも美人さんですよ~。お姉さんは、クマがあっても素敵です」

 彼の発言に爆笑して、姉は台所へと入っていく。

 二人の会話は私には早くて目が回るようだった。・・・うーん、ちょっと本当に回ってるわ。やだ、まさか会話で混乱したとか?流石にちょっとそれは情けない・・・。

 私が水を飲もうと立ち上がって台所へ入ると、姉がうきうきと話しかけてくる。

「ねえねえ、あの彼が例の人よね?どうやって出会ったの?」


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