3つのR


 私は冷蔵庫からミネラルウォーターを出しながら言った。

「今日も偶然病院であったの。病院の大きさやタイミングを考えると奇跡的だと思うわ、ほんと」

「おおー!それでそれで?」

 姉は小さく拍手をして私をぐいっと覗き込む。

「え?・・・それで、一緒にご飯を食べて・・・」

「おおー!」

「で、散歩している時に私が調子悪くなって・・・」

「・・お?」

「送ってもらったのよ。申し訳ないことしちゃった」

「あらま」

 姉はそこまで聞くと手早くお茶のセットを完了させ、龍さんに運んでいった。ダイニングから私の面倒をみてくれてありがとうって言葉が聞こえてくる。

 コップに一杯の水をゆっくりと飲んで、息をついた。・・・うーん?やっぱり、何か・・・クラクラする、かも。

「潤子?こっちに来てお客様の相手を―――――――」

 姉が戻って来て、突っ立つ私を見る。それからひゅっと眉を寄せた。

「潤?もしかして眩暈?」

「うーん・・・そうね、ちょっと・・・」


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