3つのR


「そ、そうですか」

「うん」

 ・・・沈黙。

 私はどうしていいか判らずに、沈黙の処理に困って更に黙りこむ。龍さんをちらりと見ると、彼は何てことないようでリラックスして見えた。

 部屋着を前に困った顔で沈みこんでいたら、前から彼がのんび~りと言った。

「ジュンコさん、寝ないの?」

「・・・いえ、だって」

「俺は透明だって思えばいいんだよ。お姉さんがくるまでついてるって約束したからさ」

 それが問題ではないのだろうか。何て姉だ!ほぼ初対面の男性に、何を頼んでるのよ全く~!私はそう思ったけど、言えなかった。ど、どうしよう。寝るっていっても・・・気になってうとうともしなさそうだし・・・。うーん。

 前で、ふ、と彼が苦笑した。

「・・・つっても無理は無理だよな。じゃあ、俺帰る」

 え。

 パッと顔を上げると苦笑したままの龍さん。立ち上がって、崩れた服装を直した。

「ゆっくり寝て。早く熱が下がるように山神様にお祈りしとくよ」


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