3つのR
「あらー?さっきとはえらく態度が違うじゃなーい。ダメだよお姉さんと約束したもん」
「いいですいいですいいんです!帰ってくださーい!」
「傷付くぜ、その拒否。ああ、可哀想な俺~」
「とってもとっても感謝してます!本当に助かりました!だから、今日は、もうっ!!」
「いや~ん、い、じ、わ、る」
「龍さ~んっ!!」
何なのこの人~っ!!冷や汗か脂汗かはたまた高熱による発汗か、とにかく私はこめかみからダラダラと汗を大量にかいていた。・・・ああ、疲れた・・・。
横たわる私の枕元で、ヘラヘラと笑いながら彼は言葉で遊ぶ。私がつい枕でも投げようかって考えてしまったときに、部屋のドアがノックされて姉が顔を出した。
ゴジラのような半眼で、じろりと二人を見て言う。
「潤子にはそのくらいの方がいいと思うけど、ビックリするから叫ぶのはやめてね」
結構な迫力だった。だってお姉ちゃんは、目の下にがっつりとクマが!しかも顔色も悪かった。そんなわけで同じようにビビッたらしい龍さんと私は、片手を上げていい返事をする。
「は~い・・・」
「すみませーん・・・」
よし、と言いながら姉が部屋に入ってきた。私は掛け布団から顔だけをやっと出す。