私のこと好きって言うんなら、ちゃんと守ってよ

教室のドアを開けようとしたが、突然勢いよくドアが開いた。


そして私の両肩を掴まれ、壁に押し当てられた。


「おまえ、言っただろ」



ようやく見れた、相手の顔。


その顔は怒気を表している。


そしてその人物は――草太くんだ。



「言ったって…何を?」


口答えをするつもりはない。


だけど草太くんの唐突な質問に、聞き返すことしかできない。



「惚けんじゃねぇよ!


おまえ、あいつに…俺の素性ばらしただろ」


と言うと草太くんは安希の席を見る。

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