私のこと好きって言うんなら、ちゃんと守ってよ

散田君はお礼を言うと、すぐに机に広げているプリントに目を向け、窓を閉めた。



きっと課題かなんだろう。


帰ろうと前を向く。


そこには…草太くんが。


いや、鮫島くんがいる。



鮫島くんは私を見ている。


そして鮫島くんの何かのオーラを読み取る。



いいオーラじゃない。


だけどはっきりと伝わってこない。



それだけ。


鮫島くんは私の横を通りすぎた。


何も言わずに。制服のポケットに手を突っ込んで。


< 346 / 456 >

この作品をシェア

pagetop