私のこと好きって言うんなら、ちゃんと守ってよ
こうなったきっかけなんかどうでもいい。
ただもう鮫島くんとの接点が消失されれば。
「私の忘れ物もなさそうだからこれで帰る。
何もなかったってことで、私は安心して帰るから。
バイバイ、元気でね」
もうくっつくことがない挨拶をしたのに……
鮫島くんはそれを許してくれない。
この場から去ろうとした私をまたもや抱き締める鮫島くん。
持っていた鞄がストンと床を鳴らして落ちる。