私のこと好きって言うんなら、ちゃんと守ってよ
不意に聞こえた、見知らぬ人の声。
きっこのアパートの住民だろう。
やや長身で、男で、30代の人。
私を心配そうに見つめている。
「いえ…ちょっとした事情があって」
「よかったら俺に話してくれないか?
俺実は、ここのアパートの管理人なんだ」
アパートの管理人?
嘘だよ。管理人って言ったら、もうちょっと年が行ってるはず。
だから私はこの人の言うことを信用しない。