時は誰も待ってくれない 上
あまりにも綺麗に整った顔は芸能人以上に整っていて、髪は綺麗な黒髪で爽やかなイメージで
白馬の王子?と言ってしまいそうだった。
「はぁ?てめぇの女かよ」
「つまんねぇ」
つまらなさそうに私の腕を離した男たちはささーっとどこかへ行ってしまった。
さっきの恐怖とパニックでボーっと立ち尽くす私にその人が言う。
「君、大丈夫?」
「あっ、はい。ありがとうございました」
「いえいえ。君、うちの大学の子だよね?」
「え?」
頭を下げてお礼を言った私が首を傾げるとその人はにっこり笑って言う。
「三年の柴田 優です」
「あ…、えっと一年の高橋 真由…です」
柴田さんは私より二つ上なんだ。
どうりで雰囲気が大人っぽいと思った。
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