時は誰も待ってくれない 上
私の家はシングルマザーで、母一人で私たちを育ててくれた。父は…他に女の人を作って出て行ってしまったらしい。
母は元の仕事に復帰してキャリアウーマンとして働いている。
私はそんな母を尊敬してるし憧れの存在。
だからあまり帰ってこない母を心配させないように家のことは私がするのが当たり前になっていた。
「智樹、お風呂湧いたから先入って」
「はいよ」
私は自分の部屋に戻り、明日の予習をする。
勉強が好きなわけじゃないけど、少しでも母のような立派な人になりたいから勉学は一位を狙いたいと思っている。

ガリガリと勉強を始めて10分くらいするとベットの上の携帯が鳴り出した。
< 11 / 186 >

この作品をシェア

pagetop