時は誰も待ってくれない 上
「隣、いい?」
「あ、優」
また教授の授業を受けに来た優がいつものように私の隣に座る。
恋だと認めてしまってから私は優のことをすごく意識するようになってちょっとしたことでもドキドキする。
教授の話を聞いている時の優の横顔はキラキラしていてすごく楽しそうで思わず笑ってしまう。
そんな私に気づいた優が周りに気付かれないようにそっと顔を寄せて耳打ちする。
「今日バイト早く終われそう?」
別に終われるけど…なんでだろう?
頷いて首をかしげる私にまた優が囁く。