時は誰も待ってくれない 上
でも毎年行っても異常なしだし…行かなくてもいいかなって思ったけど母から電話で行くように念を押されたので、行かないわけにはいかない。
結局大学を休んだ私達は買い物に出かけたる前に一旦私は家に戻って服を着替えた。
鍵を占めて階段を下りると車の前に座って優が待っている。
私に気づくとニコリと笑ってドアを開けてくれた。
「優ってお兄さんみたいだね」
「お兄さん?」
「うん、すごく頼りにされてるお兄さんキャラみたい」
ははっと困ったように笑うと優は前を向いたまま
「一応彼氏なのに」
と拗ねたように言っていた。
いつも穏やかな人で冷静で優が取り乱したところを見たことがない。
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